この記事は、2019年7月の北海道旅行について書かれたものです。
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新函館北斗駅ではこだてライナーを降りて、新幹線に乗り換えます。乗る列車は7:38発のはやぶさ12号です。
※H5系の先頭部の写真はこちら
この日のはやぶさ12号は、E5系のU22編成でした。H5系やU29編成以降のE5系は全席にコンセントが設置されていますが、E5系のU28編成以前だと、普通車は窓側と車端部しかコンセントがありません。B・C・D席に座る際は注意。
比較的新しい車両というだけあって、E5系の普通車はかなり快適です。シートピッチは1040mm、座席幅もA・C・D・E席は440mm(3人がけ中央のB席は460mm)と、普通車としてはスペースがかなり広くなっています。また、全座席に枕が設置され、背もたれのリクライニングに連動して座面がスライドするようになっています。
※H5系の車内の写真はこちら
7:38、定刻通りはやぶさ12号が発車。北海道新幹線内の途中停車駅はなく、新青森まで57分走りっぱなしです。
新函館北斗を出てすぐ、左側に函館本線の線路や函館新幹線総合車両所が見えます。壁がやや高いので、車内から写真を撮るときはなるべくカメラを高い位置で構えると良いです。
新函館北斗を出て16分ほどで湯の里
湯の里知内信号場と奥津軽いまべつ駅には、貨物列車など狭軌の車両専用の待避線があります。それぞれ青函トンネルより北海道側、青森側にあり、いざというときに複数の貨物列車が待避できるようになっています。
なお、木古内駅~青函トンネル~奥津軽いまべつ駅~新中小国信号場の約82kmは新幹線と在来線の共用区間となっていて、軌間1067mm(狭軌・在来線)と1435mm(標準軌・新幹線)の三線軌条です。この区間は最高速度が160km/hに制限されます。
湯の里知内信号場を通過したらすぐに第1湯の里トンネル、そしてそのまま青函トンネルに入ります。青函トンネルは全長53.9kmで、海底トンネルとしては世界一の長さです。その内の23.3kmが海底部で、海底部の始点と終点とほぼ同じ位置に竜飛定点(青森側)、吉岡定点(北海道側)があります。これら2つの定点は非常時に避難施設として活用されることになっています。*1
8:35、はやぶさ12号は新青森に到着。吉岡定点を過ぎた辺りから眠くなって、危うく乗り過ごすところでした。前日の夜更かしと当日の早起きが響いたなぁ
6泊7日の旅行の最終日になってホームシックになってしまったカツレツですが、東京まで乗り通したいという欲望をグッとこらえて列車を降ります。まだ「北の大地で鉄道旅」は終わっていないのだ... ここは北の大地ではなく青森県ですが
新青森駅で函館方面へ折り返しますが、時間が中途半端に余ってしまったので新幹線コンコースやホーム上を歩いて、列車が来るまで待ちます。
当時は「青森県・函館観光キャンペーン」が開催中だったこともあり、新青森駅や新函館北斗駅、函館駅に垂れ幕や幟がありました。このキャンペーンに合わせて「お先にトクだ値スペシャル」が設定され、一部の列車では新青森~新函館北斗の運賃・特急料金が50%引きになりました。
乗車日の7/31は繁忙期で少しきっぷが高くなっていましたが、はやぶさ12号の新函館北斗→新青森は3720円!ちなみに、これから登場するはやぶさ95号は「お先にトクだ値スペシャル」の対象外だったので「お先にトクだ値」(40%引き)を利用し、新青森→新函館北斗は4470円。
写真を撮りに12・13番線ホームに上がります。ホーム上からは新幹線の真下を通る奥羽本線の線路が見えます。広角レンズでは新幹線ホームを覆う壁が写り込むので望遠レンズで撮影。
新函館北斗側のホーム端からは、盛岡新幹線車両センター青森派出への回送線が見えます。回送線への分岐が上り本線にあるため、12・13番線から発車する回送列車が回送線に入線する場合、北海道新幹線上り本線との平面交差が発生します。
写真を撮り終わったら、ホームの中央付近で電車が来るのを待ちます。
9:01頃、はやぶさ95号が入線。車両はH5系のH3編成でした。
※E5系の先頭部の写真はこちら
E5系とH5系は基本的に同じ仕様となっていますが、はっきりとした相違点があるので両者を見分けるのは比較的容易です。一方でE7系とW7系はほとんど区別がつかないんだが...
まずは何といっても車体の帯の色の違いでしょうか。E5系は車体上部が「常盤グリーン」、車体下部が「飛雲ホワイト」、帯が「はやてピンク」もしくは「つつじピンク」となっています。H5系は車体上部と車体下部の色が同じですが、帯の色が「彩香パープル」となっています。
また、シンボルマークも異なります。E5系が「ハヤブサ」をモチーフにしているのに対し、H5系は「北海道の雄大さ」と「シロハヤブサ」をモチーフにしたデザインとなっています。「雄大さ」ってことはつまり「北海道はでっかいどう」ってことですね、わかります
また、H5系は乗降ドアのデッキ側が緑色になっています。デッキの壁や天井が白やクリーム、ベージュなどの色でシックな雰囲気を出しているのに、ドアの色があまりにも鮮やかな緑なので不釣り合いな感じが否めません。キハ261系1000番台や789系0番台のデッキにも同じような色をした乗降ドアがありますが、やはりドアがこれでもかというほど存在感を主張しています。(ちなみにE5系の乗降ドアはベージュです)
客室内にもいくつか相違点があります。先程も少し紹介しましたが、E5系のU28編成以前は普通車の通路側と3人がけ中央の、車端部を除く席にコンセントがありませんが、E5系のU29編成以降とH5系は全席にコンセントが設置されています。
車内の照明は、E5系のU28編成以前は蛍光灯なのに対し、H5系はLEDを使用しています。(E5系のU29編成以降もLEDを使用しています)
E5系とH5系の相違点はまだまだあります。
写真では少し見づらいですが、中央奥のデッキと客室を仕切るドアの形が異なっています。E5系の客室のドアは窓が縦長になっているものの多少横幅があり、それに対してH5系の客室のドアは窓が縦に細長くなり横幅が狭まっています。
床の模様は、E5系の普通車ではストライプになっているのに対し、H5系の普通車では雪の結晶のような模様になっています。
※E5系(U22編成)の車内の写真はこちら
H5系の窓にあるブラインドには、古代の文字(?)や何かしらの記号(?)があります。E5系にはそのような模様はありません。
他にもまだE5系とH5系の違いはあるのですが、細かいところまで挙げるときりが無いのでこのくらいにしておきましょう。グリーン車やグランクラスでも形式によって違いがあるので、いつか大名旅行をする機会があれば比べてみたいなぁ。
先に乗ったはやぶさ12号もそうでしたが、はやぶさ95号は北海道新幹線内の途中停車駅がありません。新青森を出たら奥津軽いまべつも木古内もすっ飛ばします。
途中の奥津軽いまべつ駅を通過する際、左側に三線軌条のポイントが見えたのですが一体何でしょう?日本の鉄道は原則左側通行だから、進行方向左側に新幹線と在来線の三線軌条が見えることは無いはず...
と思って調べてみたら、奥津軽いまべつ駅の近くに保守基地があることが分かりました。青函トンネルの中に保守用の車両を長時間留置出来ないので奥津軽いまべつ駅構内と木古内駅構内に保守基地があり、奥津軽いまべつ駅構内の保守基地は狭軌と標準軌の両方に対応しているため、駅構内に本線とは別の保守基地につながる三線軌条がある、ということらしいです。
10:01、新函館北斗駅に到着。ここで函館本線に乗り換えて一旦函館まで戻ります。
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